【蒲田駅〜京急蒲田駅】巨大商店街と下町ディープスポット!黒湯の温泉と元祖・羽根つき餃子を巡る街歩き
東京都大田区のJR蒲田駅。駅を中心に、いくつもの商店街が連なっている街です。学生の頃に何度か来て以来、かなり久しぶりに訪れてみると、改札前から記憶にないほどオシャレになっていて驚きました。
それでも一歩通りに入れば、昭和の香りがする個人店や飲み屋街が今も元気に営業しています。商店街から商店街へと歩くうちに、蒲田ならではの名物に次々と出会えるのがこの街の面白さ。そんな商店街の街を、1日かけてたっぷり歩いてきました!
生まれ変わった西口と、都内唯一の屋上観覧車
JR蒲田駅は、京浜東北線に東急池上線と多摩川線が乗り入れる大きな駅です。西口を出ると、開放感のある大きな駅前広場が広がっています。この広場が整備されたのは2018年。久しぶりに来て印象が違ったのも納得です。
まず向かったのは、駅直結の東急プラザ蒲田の屋上です。観覧車があると聞いて駅前広場から見上げて探したのですが、どこにも見当たりません。エレベーターで屋上の「かまたえん」に上がって、ようやく対面できました!
この「幸せの観覧車」は、1968年から代替わりしながら続いてきた蒲田の名物です。今では都内に残る唯一の屋上観覧車なんだとか。高さは約10m、一周は3分半ほどの小さな観覧車で、ミニチュアのような可愛らしさがあります。
2つのアーケード商店街と、高架下の飲み屋街「バーボンロード」
西口の駅前には、「サンライズモール」と「サンロード蒲田」という2つのアーケード商店街の入口が並んでいます。2つ合わせると全長700メートル以上、150以上のお店が並ぶ大きな商店街です。まずは派手な看板が目を引くサンライズモールへ。天井が高く日の光がよく入る通りに、チェーン店と昔ながらの個人店がいい具合に混ざり合っています。
サンライズモールを抜けて東急線の線路沿いに出ると、蒲田の飲み屋街「バーボンロード」があります。名前はかっこいいですが、実際は大衆酒場や小料理屋さんが集まる庶民的な通りです。高架下に沿って続く細い路地には、とにかく飲み屋さんばかり。刑事ドラマの追いかけっこが似合いそうな雰囲気で、夜の賑わう時間にも覗いてみたくなりました。
帰りは真っ赤な看板の「サンロード蒲田」を通って駅へ戻ります。サンライズモールより道幅は狭めですが、車が入ってこないのでのんびり歩けます。駅の近くでは「生鮮市場 吉津屋」さんの店頭に野菜や果物が山積みで、すごい人だかりでした。狭い通りに、下町らしいエネルギーがぎゅっと詰まっています。
50年以上続く老舗喫茶「銀座和蘭豆」でひと休み
西口の広場に戻ったところで、ひと休みです。駅前のドラッグストアの2階、オレンジ色のテントが目印の「銀座和蘭豆」は、50年以上続く老舗の喫茶店。店内は広くて清潔で、ちょっと高級感のある落ち着いた空間です。
注文したのは名物の「ランズブレンド」(800円)です。まず裏返しに伏せられたカップが運ばれてきて、店員さんが目の前でコーヒーを注いでくれます。淹れたての香りがふわっと広がり、味はしっかりコクのあるブレンド。ミルクも付けてもらいましたが、結局一滴も入れずにブラックで飲み干してしまいました!
東口の名店を横目に、「映画の街」の跡地アプリコへ
ひと休みした後は、反対側の東口エリアへと向かいます。1998年から使われている大田区役所の前を通り過ぎると、羽根つき餃子の「御三家」のひとつとして知られる有名店「歓迎(ホアンヨン) 本店」が見えてきます。ランチ定食が税込900円とお値打ちでしたが、コーヒーを飲んだばかりなので餃子はもう少し後のお楽しみにしました。
そのまま歩を進めてやってきたのが、ガラス張りの建物が美しい「大田区民ホール・アプリコ」です。実はこの周辺は、大正から昭和初期にかけて「松竹キネマ蒲田撮影所」があった場所です。当時は「流行は蒲田から」と言われるほど華やかな映画の街として栄えており、その跡地にこのアプリコが建てられました。
アプリコの館内はガラスの天井から光が入る大きな吹き抜けで、この日はたまたま無料の演奏会が開かれていたようです。通りがかりにふらっと音楽が聴けるのは嬉しいですね。
都内屈指の濃さ!黒湯の老舗「蒲田温泉」
アプリコから南へ10分ほど歩きます。実は大田区は、東京23区で一番銭湯が多い街。しかも、真っ黒な天然温泉「黒湯」の銭湯がたくさんあるんです。
その中でも有名な老舗が、昭和12年創業の「蒲田温泉」です。真っ赤なゲートは温泉街の入口のようですが、あるのはこの1軒だけ。大田区の黒湯は都内屈指の濃さで、水面から3センチも手を入れると手のひらが見えなくなるそうです。2階には舞台付きの大広間もあり、お風呂上がりに食事やカラオケまで楽しめます。
周辺には、硫黄とはちょっと違う独特の匂いが漂っていました。黒湯は火山のお湯ではなく、大昔の植物が地中で分解された成分が溶け込んだ温泉なんだそうです。住宅街の中の銭湯なのに、この匂いがあるだけで特別感がありますね。
タイヤだらけの公園から、大田区最大の「雑色商店街」へ
さらに南へ歩いていくと、西六郷公園、通称「タイヤ公園」があります。古タイヤで作られた遊具やオブジェが並ぶ大田区の名物公園で、園内は子どもたちでいっぱいでした。シンボルは、高さ8メートルの大怪獣2体。首から尻尾までタイヤでできているのに、ちゃんと怪獣の形になっているのには感心しました。
公園からすぐ近く、JRの踏切を渡ると「雑色商店街」が始まります。およそ200軒のお店が集まる、大田区で一番大きな商店街です。駅までの通りには、おにぎり屋さんやお肉屋さん、パン屋さんなど、地元に根付いた個人店がずらりと並びます。
雑色駅に近いアーケード区間は「ぞうしきショッピングストリート」と呼ばれています。こちらはチェーン店が目立つものの、お客さんでいっぱいのパン屋さん「リヨンCLOVER」や、老舗らしいお茶屋さんなど下町らしさも健在です。駅の先には「1979」の看板を掲げた「café ZORRO」もあり、歴史を感じるお店が続きます。
羽根つき餃子発祥の名店!「你好 本店」で絶品ランチ
たくさん歩いて足が棒になってきたので、雑色駅から京急線に一駅だけ乗って「京急蒲田駅」へ移動しました。明治34年開業とJR蒲田駅よりも3年早く誕生した駅で、現在は2階と3階にホームが重なる巨大な姿から「蒲田要塞」とも呼ばれています。
駅近くの戦国時代から続くお寺「妙安寺」の前を通り、路地へ入ったところにあるのが今日のお目当て「你好(ニーハオ) 本店」です!1983年創業のこちらは、創業者の八木功さんが蒲田名物「羽根つき餃子」を考案した、まさに発祥のお店です。
運ばれてきた「羽根つき餃子」は、お皿の真ん中にきれいなきつね色の四角い羽根がドーンと乗っています。羽根はパリッパリで香ばしく、餃子自体も他では味わえない個性的な美味しさです!一緒に頼んだ「鶏肉辛味炒め」の定食も、ゴロッと大きな鶏肉がお皿いっぱいに盛られていてボリューム満点。しっかりとした辛さと旨味でご飯がどんどん進み、セットの優しい卵スープにも癒やされる大満足のランチでした。
蒲田八幡神社と、中華料理屋さんが続く「あすと」
你好を出た目の前には、大きな赤い鳥居の「蒲田八幡神社」があります。実はこの神社と妙安寺には、昔は深い関わりがあったんです。明治時代に神社とお寺を分けることになった際、神社にあった像がお隣の妙安寺に移されたそうです。
最後は、京急蒲田駅の西口からJR蒲田駅へ延びる「京浜蒲田商店街 あすと」を歩いて帰ります。黄色い柱が目印の、高くて立派なアーケードです。中華麺を使った釜玉の専門店「釜玉中華そば ナポレオン軒」や「タンタン麺 パンダ」など、気になるお店が次々に現れます。
歩いていて気付いたのが、蒲田の周りには中華料理屋さんがやけに多いこと。「你好」の羽根つき餃子が人気になり、妹さんや弟さん、その子どもたちのお店にも広がっていったそうです。それをきっかけに、羽根つき餃子のお店が蒲田に続々とできたんだとか。街の歴史と美味しいものが、ちゃんと繋がっていました。
まとめ:新旧のエネルギーが交差する街、蒲田
綺麗に整備された駅前から始まり、活気あふれる商店街や昭和レトロな飲み屋街、さらには黒湯の天然温泉や元祖・羽根つき餃子まで、蒲田は想像以上に多彩な魅力が詰まった街でした!
美味しいグルメとディープな下町情緒を味わいに、ぜひ次の休日は「蒲田の街歩き」へ出かけてみてはいかがでしょうか?
