大雨の夜に小田原さんぽ!提灯に包まれた小田原城と歴史グルメ
北条氏が治めた小田原城の城下町、小田原。以前、晴れた日の昼間に歩いたこの街を、今回は夜に訪れてみました!ところが当日は、あいにくの大雨です。この日の関東は、10月下旬並みの肌寒さだったそうです。それでも、雨に濡れた石畳に映る明かりやライトアップされた天守閣など、夜だからこそ出会える景色がたくさんありました。真っ暗なお城の奥には、まったく予想していなかった光景も待っていました!
金次郎像に出迎えられて、宿場町風の「ミナカ小田原」へ
散策のスタートは小田原駅です。新幹線に東海道線、小田急線、箱根登山線、大雄山線と、5つの路線が乗り入れています。JRと箱根登山線の間には駅弁やお土産がずらりと並んでいて、見ているだけでも楽しくなります。
駅ビル「ラスカ小田原」を出ると、二宮金次郎の像が出迎えてくれます。薪を背負って本を読む、学校でおなじみの姿ですね。実は二宮金次郎は、小田原の生まれなんです。
連絡通路からエスカレーターで下に降りると、駅のすぐ隣に「ミナカ小田原」があります。2020年にオープンした複合商業施設で、下層階は江戸時代の宿場町を模した「小田原新城下町」になっています。雨に濡れた石畳には、暖簾や提灯の明かりが映り込んでいました。昼間より、夜のほうが素敵な場所かもしれません!
大人の金次郎像と、無料で楽しめる「展望足湯庭園」
エスカレーターで3階に上がると「金次郎広場」です。普段は賑わう屋外の席も、この日は雨で誰もいません。広場の奥にも二宮金次郎の像があり、こちらは奥さんと並んだ大人の姿をしています。映画「二宮金次郎」の一場面を銅像にしたもので、夫婦で荒れた村の立て直しに乗り込む決意の姿だそうです。
6階には「小田原駅東口図書館」も入っています。図書館好きとしては、寄らずにはいられません!小さな図書館を想像していたのですが、思ったより広くて新しい空間でした。窓際にずらりと並んだ席も、使い勝手が良さそうです。
そして14階にあるのが「展望足湯庭園」です。箱根湯本の天然温泉を使った足湯で、なんと無料で利用できます!夜は青い照明でライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれていました。屋根があるので、大雨の日でも席は8割ほど埋まっています。
昭和レトロな路地に眠る歴史!「おしゃれ横丁」と北条氏の墓所
ミナカ小田原からそのまま小田原城へ向かうと、横から入ることになってしまいます。せっかくなら正面から入りたいので、一度駅の東口のほうへ戻りました。その途中にあるのが、気になる名前の路地「おしゃれ横丁」です。「小田原の町並み・50選」にも選ばれています。
おしゃれ横丁は、「小田原の町並み・50選」にも選ばれているスポットです。頭上のモニュメントやアンティーク調の電話ボックス、ポストなどが並び、どこか懐かしい昭和のネオンが灯っています。
この路地の途中の石段の上には、北条氏政と弟の氏照の墓所があります。北条氏政は、小田原城を本拠地とした戦国大名・北条氏の4代目です。豊臣秀吉との小田原合戦に敗れた後、この地に葬られたと伝えられています。駅前の飲み屋街のすぐそばに戦国大名が眠っているなんて、驚きでした。
レトロな提灯街灯とお堀を抜けて!赤い「学橋」に秘められた歴史
おしゃれ横丁を抜けた後は、お堀端通りへと向かいます。
お堀沿いに進むと、暗闇の中に白い土塀とお堀、そして鮮やかな赤い橋が見えてきました。この赤い橋は「学橋(まなびばし)」と呼ばれています。
学橋は、実は江戸時代には存在しなかった橋です。小田原城の二の丸には、平成4年(1992年)まで城内小学校が存在していました。当時の子どもたちが通学するために架けられた橋で、名前もそこから付けられたそうです。
お城の中に小学校があり、この赤い橋を渡って毎日登校していた歴史を知ると、なんだか羨ましい気持ちになりますね。
闇夜に浮かぶ1,500個の灯火!「小田原城」の天守閣と提灯アート
小田原城の正規登城ルートの入口となるのが、三の丸ホールの向かいにある「馬出門(うまだしもん)」です。明治時代に一度取り壊されましたが、2009年に137年ぶりに復元されました。
門をくぐって木の橋を渡ると、二の丸の正門である「銅門(あかがねもん)」が現れます。門に付けられた銅の飾りが名前の由来です。門をひとつくぐるたびに、お城の奥へと進んでいく実感が湧いてワクワクします!
続いて現れる赤い橋の先には、本丸の正門である「常盤木門(ときわぎもん)」が構えています。常盤木とは一年中緑を保つ木のこと。門のそばの松のように、城が永遠に栄えるようにとの願いを込めて名付けられました。
常盤木門を抜けて本丸広場に足を踏み入れると、思わず息を呑むような光景が広がっていました!知らずに来ていたのですが、このとき広場には「小田原ちょうちん光アートフェア」として、約1,500個もの手作り提灯がずらりと並んでいたんです!
提灯は小田原市内の小学生の手作りなんだそうです。絵が描かれていたり面白いフレーズが書かれていたりと、どれも個性たっぷり。一つずつ見ているだけでも楽しめます。
そして広場の奥には、白くライトアップされた天守閣が堂々とそびえ立っていました。雨と静寂に包まれた暗闇の中で輝く提灯と天守閣の姿は、息を呑むほど幻想的です!
大正15年築の登録有形文化財!「だるま料理店」で味わう名物天丼
小田原城の幻想的な景色を堪能した後は、学橋を渡ってお城を後にし、お目当ての夕食へ向かいます。学橋から歩いて5分もかからない場所にあるのが、老舗の「だるま料理店」です。
だるま料理店は、明治26年(1893年)創業の歴史を誇る名店です。現在の重厚な建物は関東大震災の後の大正15年(1926年)に建て直されたもので、国の登録有形文化財に指定されています。網元だった二代目が、ブリの大漁で得た資金で建てたという豪快なエピソードも残っています。
今回注文したのは、人気の「天丼とおさしみのAセット」(2,970円)です!運ばれてきた瞬間から、丼から甘辛いタレの良い香りがふわりと漂ってきます。
天丼には大きな海老や白身魚、お野菜の天ぷらが豪快に盛り付けられています。衣にしっかり染みた濃いめのタレと、ぷりぷりの海老やふっくらとした白身魚の相性は抜群です!
セットの上品なお吸い物も、雨で冷えた体にじんわりと染み渡ります。歴史ある文化財の空間でいただく贅沢な天丼セットに、大満足の晩ごはんになりました。
昭和の風情と夜の賑わい!「おいしいもの横丁」からカフェで一息
お腹を満たした後は、小田原駅東口の近くにある「おいしいもの横丁」へ。ここは「駅前東通り商店街」とも呼ばれ、約80軒のお店が立ち並ぶ通りです。通りの入口には、かつての大雄山線管理事務所の建物を活用したレトロな「大雄山線駅舎カフェ」もあります。
昼間はパン屋さんやお肉屋さんなど地元の暮らしに根ざしたお店が目立ちますが、夜になると居酒屋の明かりが主役になります。通り全体は歩いて5分もかからないコンパクトな規模で、ふらっとはしご酒を楽しむのにもぴったりな雰囲気です。
散策の締めくくりには、駅の東口にある「タリーズコーヒー」へ立ち寄りました。注文したのは、秋らしい限定メニューの「OIMOラテ×ほっこり大学芋」です。
しっかりとしたお芋の優しい甘みと、奥から広がるほんのりとしたコーヒーの風味が絶妙でした!たくさん歩き回った後の体に甘さが染み渡り、静かな店内でほっと一息つくことができました。
まとめ:雨の夜だから出会える、情緒豊かな小田原の魅力
今回の小田原散策はあいにくの大雨となりましたが、雨の夜だからこそ出会えた特別な情景に満ちていました!
濡れた石畳に明かりが映えるミナカ小田原、1,500個の提灯と天守閣が織りなす幻想的な本丸広場、そして登録有形文化財の空間で味わう絶品天丼まで、昼間とは一味違う小田原の奥深さをたっぷりと体感できました。
小田原は都心や横浜方面からのアクセスも抜群で、思い立ったときにふらりと訪れやすい街です。仕事帰りの夜、思い立った時に訪れてみるのも楽しいですよ。
