春の横須賀ふらり旅。巨大軍艦とスカジャン発祥の地「どぶ板通り」を歩く
東京駅からJR横須賀線で約1時間15分。神奈川県にあるJR横須賀駅へとやってきました!ここはかつての軍港の歴史と、現在のアメリカンな文化が絶妙にミックスされた、他にはない魅力を持つ街です。
大迫力の艦船を間近に眺めたり、絶品のご当地グルメを堪能したり。ちょうど桜も満開で、潮風に吹かれながらのんびり歩いているだけで大満足。そんな横須賀で楽しんできた小旅行の様子をお届けします!
海へと続く「階段のない駅」、JR横須賀駅からスタート!
散策の始まりは、どこか懐かしい雰囲気のJR横須賀駅です。1940年に改築されたという駅舎はクラシックな風格があり、見ているだけで旅の気分を盛り上げてくれます。
この駅、実はホームから改札まで一切階段がない「平面移動」ができる珍しい駅としても有名です。かつて軍港へ物資を運びやすくするために設計されたという説もあり、歴史的な背景も興味をそそりますね。改札を一歩抜けると、視界の先にはもう青い海が見えます!「改札を出た瞬間に軍港」というロケーションは全国的にも珍しく、到着した瞬間から非日常の世界へと引き込まれます!
潮風を感じるフランス庭園「ヴェルニー公園」
駅の目の前から海沿いに続く「ヴェルニー公園」へ。ここは、幕末に横須賀製鉄所の建設に貢献したフランス人技師・ヴェルニーにちなんで名付けられた、フランス庭園様式の美しい公園です。
海の方へ目を向ければ、護衛艦や潜水艦が悠然と停泊している大迫力の姿が目に飛び込んできます。こうした艦船が当たり前にある景色は、まさに「軍港の街」ならでは。公園内には、戦艦陸奥の主砲や操舵輪を模したサイクルスタンドなど、歴史の痕跡を感じさせるモニュメントが至る所に配置されています。
散策の合間には、入館無料の「ヴェルニー記念館」に立ち寄るのもおすすめ。国内最古のスチームハンマーが展示されており、その巨大さと重厚感には圧倒されます。
明治の風を感じる「ティボディエ邸」と近代化の記憶
公園の先へ進むと、ひときわ目を引く美しい西洋建築が見えてきます。「よこすか近代遺産ミュージアム ティボディエ邸」は、明治2年頃に建てられた官舎を外観復元した施設です。
本州最古級の西洋館というだけあって、当時の生活が再現された展示室、それに日本の近代化がここ横須賀から始まったのだという歴史資料など、コンパクトながらも見応えのある施設になっています。時間のある方は有料の3DCGシアターもおすすめです。
五感で楽しむ「YOKOSUKA軍港めぐり」
今回のメインイベントは、何といっても「YOKOSUKA軍港めぐり」!ヴェルニー公園を抜けた先にある大型施設「コースカ ベイサイドストアーズ」でチケットを受け取り、クルージングツアーへ出発です。ちなみに、平日でも満席になることがあるそうなので、事前予約がおすすめです。
約45分間の港内一周。おすすめは、風をダイレクトに感じる2階デッキ。そして見どころが多いのは進行方向右側席です。日米の様々な艦船を間近に見られる迫力は、まさに唯一無二。ガイドさんの軽快でユーモアたっぷりの生解説が、クルーズを何倍も楽しくしてくれます。毎日停泊している船が変わるため、その日限りの出会いがあるのもワクワクしますね。
軍港を眺めるスタバと、横須賀ショッピング
クルーズを楽しんだ後は、桟橋近くの「スターバックス ヴェルニー公園前店」で一息。大きな窓の目の前に軍港が広がっていて、軍艦を眺めながらコーヒーを飲めるスタバなんて、なかなかないですよね。
その後は再び「コースカ ベイサイドストアーズ」へ。ここはチケットの発券だけじゃなく、映画館にボウリング場、ファッションにフードコートとなんでも揃う大型ショッピングセンターなんです。ここだけで1日遊べちゃいそうですね。観光拠点としても非常に便利で、横須賀らしいお土産ショップもありますよ。
ジャズの歴史が息づく「横須賀芸術劇場」
コースカを出て大通りを渡ると、都庁などを手掛けた丹下健三氏設計の「横須賀芸術劇場」が現れます。戦前は日本海軍の下士官兵集会所、戦後はアメリカ海軍の兵員クラブ「EMクラブ」だったという場所です。かつて多くの日本人ジャズミュージシャンがここで腕を磨き、アメリカの文化を広めていったという歴史があるそうです。そうした背景を知ると、劇場の姿もまた違った重みを持って見えてきます。
近くの路上には、スカジャンをデザインしたご当地マンホールも設置されているので、足元にも注目しながら歩くのが楽しいエリアです。
異国情緒あふれる「どぶ板通り」
いよいよ、横須賀観光のハイライトの一つ「どぶ板通り」へ入ります。通りに足を踏み入れると、日本語よりも英語の看板が多く目に付き、独特の雰囲気が漂っています。個性的な外観のミリタリーショップや軍の放出品を扱うお店に並んで、ひときわ目を引くのが「スカジャン」のお店です。「横須賀ジャンパー」を略してスカジャン。このジャンパーはここ横須賀が発祥で、戦後、アメリカ兵がお土産としてジャンパーに和風の刺繍を入れたのが始まりと言われています。
この通り、「どぶ板通り商店街」とはなかなか思い切った名称だとは思いませんか?昔はこの道の中央にドブ川が流れていたそうです。通行の邪魔になるため、海軍から提供された厚い鉄板や木の板でフタをしたことから、その名が定着したのだとか。街の歴史がそのまま名前になっているのも、横須賀らしい面白さですね。
本場の味!「TSUNAMI」で頂くネイビーバーガー
遅めのランチは、どぶ板通りでも指折りの人気店「TSUNAMI」でネイビーバーガーを。いただいたのは、一番人気の「ジョージワシントンバーガー」です。
運ばれてきた瞬間に絶句するほどの凄まじいボリューム!パリッとしたバンズ、カリカリのベーコン、そして分厚く大きなパティ。まさにアメリカン・ドリームを体現したような、期待を裏切らないパンチのある美味しさです。あまりのデカさに「食べきれるかな……」と一瞬不安になりますが、その肉々しい旨味に誘われて、夢中で完食してしまいました!
桜の絶景と静寂に包まれる「諏訪大神社」
お腹をパンパンにして向かったのは、640年以上の歴史を誇る横須賀の総鎮守「諏訪大神社」。にぎやかな商店街から一転、鳥居をくぐって坂を登れば、そこには凛とした静寂が広がっています。
この時期、階段を登り切った先で待っていたのは、息を呑むほど美しい満開の桜!参拝者も少なく静かな境内で、満開の桜をほぼ独り占めできたのは贅沢でした。
裏手の諏訪公園には、関東大震災の避難記念碑などもあり、街が歩んできた長い歴史の積み重ねを感じることができました。
まとめ
帰りは再び、夕暮れのヴェルニー公園を通り抜けて駅へと戻りました。観光客で賑わう昼間とは違い、地元の人たちがゆったりと過ごす姿に、この街の日常の豊かさを見た気がします。
大迫力の軍艦、近代化の歴史、アメリカンな熱気、そして美しい神社と桜……。横須賀駅周辺は、歩くたびに異なる顔を見せてくれる、驚きと感動が詰まった街でした。五感で歴史と今を感じるこの散策ルート、ぜひ皆さんも実際に歩いて、その独特な空気感を味わってみてください!