朝8時の鎌倉って、こんなに静かで贅沢な時間だったんですね!
普段は観光客でごった返す小町通りも、朝ならほぼ貸切状態。
今回は早起きして鎌倉散策をしてきましたので、その様子をお届けします。
朝の光に照らされた静かな参道、ゆったり味わった名物ホットケーキ、人混みなしで楽しめた鶴岡八幡宮…普段とは一味違う鎌倉の魅力に触れた旅の記録です!
朝8時の鎌倉駅はこんな感じ!
鎌倉駅に降り立ったのは朝8時過ぎ。駅前に出てまず驚いたのは、観光客の姿がほとんど見当たらないこと!代わりに通勤・通学の人がポツポツ歩いているだけで、まるで別の街にやってきたかのような静けさでした。
駅前ロータリーでは選挙演説が始まっていて、朝の静かな雰囲気が一気に壊されるというちょっと残念なスタート(笑)。でも、人がほとんどいないので写真撮影はしやすいですね!普段はまず撮れない、人のいない鎌倉駅前の写真が撮れました。

ちなみに鎌倉駅は1889年に開業した歴史ある駅で、現在の駅舎は3代目だそうです。1984年に建て替えられた後、2017年には訪日外国人観光客の増加に対応するためリニューアルされ、駅ビルも「CIAL鎌倉」として生まれ変わりました。風格のある外観と機能的な内部で、古都鎌倉の玄関口にふさわしい雰囲気です。
人がいない小町通り。空が広く感じる静かな商店街
駅前から小町通りへ向かいます。ここが小町通りの入口…と思っても、普段とのギャップに驚くばかり!日中なら既に観光客で埋め尽くされているはずなのに、朝8時台はほぼ通勤と思われる人がちらほら歩いているだけ。鎌倉の飲食店やお土産屋さんが軒を連ねる全長約360メートルの通りが、朝の静けさに包まれていました。

小町通りは、おしゃれな雑貨屋さんや和スイーツ、ご当地グルメなどで有名ですが、この時間はまだすべてシャッターが下りたまま。お店がほとんど閉まっているので観光客の姿はありません。ただ、ポツポツと開店準備をしているお店の人が見られるのが朝ならではの光景。重そうな荷物を運んでいる人や、店先を掃除している店員さんの姿に、商店街の日常を垣間見た気分になりました。
小町通りって電線が地中に埋められているんですね!2013年に電線地中化工事が完成したそうで、空がすっきり見えるのはそのおかげだったんです。電柱がないと歩道も広く感じるし、写真映えするのも納得です。

小町通りの歴史も興味深くて、もともとは「瀬戸耕地」という田んぼだったそうです。明治22年に鎌倉駅ができるまでは、ただの農道だったとは想像もつきません!現在では約250軒ものお店がひしめく一大商店街になっていて、しかも入れ替わりも激しいので、訪れるたびに新しい発見があるのが魅力なんですね。
朝の商店街は昼とはまったく違う顔を見せてくれます。静かすぎて自分の足音が響くほど!そして人と店舗に目を奪われない分、「小町通りってこんなに長かったんだ…」と距離感を実感。普段はお店を覗きながら歩くので気づかなかった通りの長さに驚きました。
鶴岡八幡宮も朝は特別な雰囲気!

小町通りを抜けると、鶴岡八幡宮に到着です。さすが鎌倉の中心的な神社、朝でも参拝者が数人見られます。でも、日中のような混雑とは無縁で、ゆったりとした気分で参拝できました!朝の空気はひんやりとして清々しく、神社の雰囲気にぴったり。緑に囲まれた境内は、朝露の香りがほのかに漂っていました。

鶴岡八幡宮は、源頼朝が1180年に現在地に移した由緒ある神社です。正月三が日には約250万人が初詣に訪れるという、日本有数の参拝者数を誇る大きな神社です。
朝早いにもかかわらず、お守りの販売もおみくじもすでに開始されていました。おみくじを引いてみたら「中吉」。まあまあの運勢で安心(笑)。
ちなみにお守りは電子マネーが使えましたが、おみくじは現金のみで200円でした。神社でも電子マネーが使える時代になったんですね!
参拝を終えて出てきたところ、ちょうど中国人と思われる団体ツアーが到着したところでした。やはり観光地は朝早くから賑わい始めるようです。早めに来て正解でした!
若宮大路の朝の散歩も格別です!
帰り道は若宮大路を通って鎌倉駅前に戻ることにしました。若宮大路には「段葛(だんかずら)」と呼ばれる一段高くなった特別な歩道があります。今回はこの段葛を歩いてみることに。

段葛は若宮大路の真ん中を通る、盛土された参道のこと。源頼朝が妻・北条政子の安産祈願のために造ったもので、両側には美しい桜並木が植えられています。4月になるとここは桜のトンネルとなり、息をのむような美しい景観になります。今回は桜の季節は過ぎていましたが、若々しい緑の木々が気持ちよく、朝の光に照らされてとても美しかったです!
若宮大路は鶴岡八幡宮への表参道として800年以上の歴史がある道。しかし、現在は交通量も多く、車道はかなり騒々しいですね。朝なのに結構な車が通っていて、静かな朝の鎌倉とのギャップを感じました。朝の静けさがあるだけに、車の騒音が余計に目立つ感じです。
それでも段葛は人がほとんどいなくて、ゆったりとした気分で歩けるのが最高!清々しい朝の風を感じながら、気持ちよく歩くことが出来ました。朝の散歩にぴったりな道だと思いました!日中でも段葛はそれほど混まないので、歩くのにおすすめのスポットだと思います。
豊島屋本店を覗いてみました
段葛を途中で降りて、ちょっと寄り道。鳩サブレーで有名な豊島屋の本店に立ち寄ってみました。

豊島屋は明治27年創業の老舗和菓子店です。鎌倉土産といえばまず思い浮かぶのが鳩サブレーですよね!店頭はまだシャッターが閉まっているお店も多い朝の時間帯ですが、豊島屋はもう開いていました。
中を覗いてみると、鳩サブレーだけでなく様々な和菓子が美しく並んでいます。和菓子以外にも、鳩サブレーをモチーフにしたグッズが豊富に揃っていて見応えたっぷり。鎌倉らしい風情ある店内も素敵で、早朝から営業していて観光客に優しいお店だなと感じました。
スターバックス鎌倉御成町店は雰囲気抜群!
鎌倉駅前に戻ってきたのは9時過ぎ。まだまだ選挙演説は続いていました(笑)。
実は今回の鎌倉散策では、2つのカフェを訪れる計画を立てていました。一つは名物ホットケーキで有名なイワタコーヒー。もう一つが、漫画家・横山隆一氏の邸宅跡地に建てられた特別なスターバックス、鎌倉御成町店です。
イワタコーヒーは9時半開店なので、先にスターバックスへ向かうことに。鎌倉駅には東口を出てすぐのところにもスタバがありますが、向かったのは西口から徒歩5分ほどの御成町店です。
鎌倉駅東口から西口へ地下道を通り西口へ。西口の改札近くには、2代目鎌倉駅に付いていた歴史ある時計台が保存されていました。地元民の愛着が強かったため、3代目の駅舎に建て替える際に、この時計台だけは移設して残されたそうです。今の鎌倉駅も、この2代目にならって時計台が設けられています。歴史を大切にする鎌倉らしいエピソードだなと思いました。

スタバを目指して鎌倉駅西口から真っすぐ進むと、ちょっと不安になるほど、どこにでもある普通の道路になってきました。「こんなところにあるのかな?」と思ったところで、スターバックスの看板を発見!結構交通量の多い道路に面したところに、落ち着いた佇まいのスタバがありました。

店内は意外とコンパクトな作りでしたが、朝9時過ぎでも半分近くの席が埋まっていて、人気の高さが伺えます。パソコンを開いて作業している人も多く、地元の方の憩いの場になっているようでした。流石にパソコン作業している人は観光客ではないですよね(笑)。

朝から結構歩いてじっとり汗をかいていたので、アイスソイラテを注文。冷たい飲み物が喉を通ると本当に幸せな気分!4月下旬でしたが、店内は心地よく冷房が効いていて、汗ばんだ体を冷やすのにちょうど良かったです。
ただ、肝心の庭側の席は若い女性たちで埋まっていて、特別な庭園の景色を堪能することはできませんでした。この席を狙うなら、もっと早朝に来る必要がありそうです。それでも通常のスタバとは一味違う、鎌倉らしい雰囲気を味わえる素敵なカフェでした。
イワタコーヒーのホットケーキは伝説級の美味しさ!
時刻は10時ちょうど。予想以上にスタバでゆっくりしてしまいました。次に向かうのは、創業1945年の老舗喫茶店、イワタコーヒーです。開店から30分も経っているので「もう行列ができているかも…」と少し心配でしたが、到着してみると行列はなく、すんなり入店できました!

イワタコーヒーは厚さ7センチもある分厚いホットケーキで有名な喫茶店。平日の朝でも混んでいるという噂を聞いていたので、空いているのはラッキーでした。店内は10時の時点で3割ほどの埋まり具合。ゆったりと落ち着いた雰囲気の店内です。
一人席やカウンターは無かったと思います。そのため一人で四人席を使うことになりましたが、まだ開店したばかりで空いている店内のお陰で気兼ねなく利用できました。混んでる時間帯だと、一人はちょっと気を使ってしまいそうですね。
店内を見回すと、朝の時間帯は常連さんらしき方々が多く、モーニングメニューを楽しんでいる様子。どこか懐かしい雰囲気の漂う喫茶店で、昭和レトロな要素と現代的な清潔感が絶妙にミックスされています。

店名にもなっているイワタオリジナルブレンドコーヒーを注文しました。スタバではアイスを飲んだので、こちらではホットに。そして、もちろん名物のホットケーキも注文!メニューを見ると、ホットケーキは注文から20〜30分ほどかかるとの表記が。空いていても時間がかかるのは、一つ一つ丁寧に焼き上げているからだそうです。職人技が光る逸品なんですね。
ふと時計を見ると、鎌倉に来てからもう2時間以上経っていました。人が少ない朝の鎌倉をサクサク観光しているつもりでしたが、あっという間の時間経過に驚きました。朝の静かな街歩きは時間を忘れるほど心地よいものなんですね。
20分少々で待望のホットケーキが到着!見た目のインパクトがすごい!厚さは噂通り7センチほどもあり、ふわふわに膨らんだホットケーキが二段重ねで運ばれてきました。一緒にお皿が付いてくるので、そちらに移して一段ずつ食べるスタイルのようです。

最初の一口で感動!上の部分がパリパリに焼きあがっていて、その下はふわふわのスポンジのような食感。しっかりとした甘みがあり、バターとの相性が抜群です。見た目のインパクトだけかと思いきや、味も本当に美味しくて感動しました。
メープルシロップも一緒に付いてくるので、たっぷりとかけることができます。シロップをかけてみたのですが、個人的にはバターだけの方が好みでした。というのも、メープルシロップをかけると甘さが強くなりすぎて、ホットケーキ本来の美味しさが少し隠れてしまうような…。2枚目はバターだけで食べましたが、こちらの方がホットケーキ本来の風味を楽しめて、より美味しく感じました。
見た目は小ぶりに見えますが、実際に食べてみるとボリュームがすごい!朝食代わりに来たのですが、一つで十分お腹いっぱいになるほどの満足感。頑張って二つとも食べきりましたが、正直かなりお腹いっぱいに…。これは友達と来てシェアするのが理想的だなと思いました。
食事を終えて店内を見回すと、11時頃には席がほとんど埋まっていました。やはり評判通りの人気店なんですね。さすがに70年以上も愛され続ける老舗の味。早めに来て並ばずに済んだことに感謝です!
まとめ:朝の鎌倉散策は想像以上に素晴らしかった!
今回の朝散策で、鎌倉の新しい魅力を発見できました。朝8時から始めた鎌倉散策は、観光客の少ない静かな時間を贅沢に使った充実した時間になりました。
普段は人でごった返す小町通りや鶴岡八幡宮も、朝なら静かにゆったりと楽しめます。段葛の散策も気持ちよく、鎌倉の歴史や文化をより深く感じられました。そして何より、イワタコーヒーの名物ホットケーキが本当に美味しかった!
朝の散歩を中心に計画していたはずが、意外とカフェでの時間も充実して、結果的に11時過ぎには街中が観光客で混み始めていました。朝の鎌倉を味わった後、そのコントラストを体感するのも面白い経験でした。
朝の鎌倉散策、特に8時スタートはかなりおすすめです。混雑知らずで鎌倉の魅力を存分に味わえる、贅沢な時間を過ごせますよ。早起きの苦労が何倍にも報われる体験でした!
そして混み始めた鎌倉から脱出するように江ノ電に乗って、まだまだ観光を続けたいと思います。
ただ、この記事はここまでです。朝の鎌倉散策、本当におすすめです!
