海老名駅周辺ぐるっと1日散策さんぽ。最新モールから1300年前の古代遺跡までを巡る
今回は神奈川県のちょうど真ん中あたりに位置する、海老名駅周辺を散策してきました!海老名といえば、大型商業施設が立ち並ぶにぎやかなショッピングエリアというイメージを持つ方も多いかもしれません。しかし、実は奈良時代には相模国の中心地として栄えた歴史ある街でもあります。最新の再開発エリアから少し歩くだけで、1300年前の古代遺跡へタイムスリップできる不思議な魅力が詰まっています。今回は、そんな歴史とお買い物をいっぺんに楽しめる海老名の街歩きをご紹介します。
東口からスタート!モールの中央にそびえる七重の塔
海老名駅は小田急・相鉄の駅がある東口と、少し離れた場所にJRの駅がある西口に分かれています。今回は小田急・相鉄側の東口から、ビナウォークが開く午前10時ごろにスタートしました。ペデストリアンデッキをまっすぐ進むと、大きなショッピングモール「ビナウォーク」と、その中心にある「海老名中央公園」が見えてきます。
入ってすぐの場所に円い野外ステージがあります。歌などのイベントがここでやっていることもあるそうです。それに園内は小川のような噴水、細かいミストも噴射されていて、暑いこの日でも涼しい場所になっていました。
そして、その先にそびえ立っているのが、公園のシンボルである「七重の塔(しちじゅうのとう)」です。この塔は、奈良時代に海老名にあった相模国分寺の七重の塔を3分の1のサイズで再現したものだそうです。3分の1とはいえ高さは約22メートルもあり、本物は推定でおよそ65メートル(現在の20階建てビルに相当)もあったというから驚きですね。
海老名の市制20周年を記念して1992年にこの復元された塔が完成し、その10年後に塔を囲むようにビナウォークが建てられました。「モールの中に塔を置いた」のではなく「塔のまわりにモールができた」という歴史を知ると、この変わった建物の配置にも納得です。
住宅地に広がる歴史ロマン!相模国分寺跡と海老名市温故館
ビナウォークから住宅地の中を5分少々歩くと、突然広い原っぱが現れます。ここが「相模国分寺跡」です。741年に聖武天皇が国ごとに建てるよう命じた国分寺のひとつで、当時の海老名が相模国の中心だったことを物語る場所です。敷地内には、塔を支えていた20メートル四方の土台の礎石や、お寺の門、お坊さんが暮らした僧坊の跡などがわかりやすく復元されていました。
この東西240メートル、南北300メートル以上もある貴重な史跡は、明治から大正にかけて地元の小学校で校長を務めた中山毎吉さんが保存に尽力し、1921年に国の史跡に指定されたそうです。学校の先生が守った古代のお寺の遺跡が、今も住宅街のなかに大切に残されていることに地元愛を感じます。
国分寺跡のすぐ目の前には、「海老名市温故館」という資料館があります。大正7年(1918年)に建てられた海老名村の役場を2011年に移築したもので、2023年には国の登録有形文化財にもなりました。入館料は無料で、中には相模国分寺や七重の塔の復元模型が展示されています。実際の遺跡の痕跡を見たあとに立ち寄ると、当時の姿がぐっとイメージしやすくなるのでおすすめです!
開店前から大行列!「国分寺そば」で大満足ランチ
お昼にやってきたのは、国分寺跡のちょうど道路向かいにある「国分寺そば」です。緑に囲まれた民家のような佇まい。石臼挽き手打ちそばのお店です。11時の開店直後に到着したのですが、すでに店内は満席で外に行列ができるほどの人気ぶりでした。
私も30分ほど並び、ランチメニューの「野菜の天ぷら定食(1650円)」を注文しました。手打ちそばはツルツルでしっかりとしたコシがあり、本当に絶品です!おそばに野菜の天ぷら、ごはん、サラダ、小鉢に加えて、デザートまで付いてくる大満足のセットでした。そばを食べたあとの冷たい豆乳プリンは、食後にぴったりの美味しさです。お一人で来ている方も多く、並んででも食べる価値がある名店でした。
樹齢約600年!海老名の大ケヤキから現在の相模国分寺へ
お蕎麦屋さんから5分ほど歩いた旧大山街道沿いに、神奈川県の天然記念物「海老名の大ケヤキ」が立っています。かつてこのあたりまで海が入り込んでいた頃、漁師が船を繋ぐために打ち込んだケヤキの杭が根付いたという言い伝えがあり、「逆さケヤキ」とも呼ばれています。推定樹齢はおよそ570年から580年とも言われる巨木です。何度も落雷を受けて上半分が失われ、現在は空洞が板で覆われて支えの柱がいくつも入っていましたが、満身創痍になりながらも生き続ける姿に力強さを感じました。
大ケヤキからまっすぐ進むと、高台に現在の「相模国分寺(高野山真言宗)」があります。奈良時代の国分寺の法灯を受け継ぎ、残っていた薬師堂をもとに再興されたお寺です。本堂の前には「角塔婆」というとても背の高い木の柱が立っていました。ここまで大きな角塔婆は初めてみましたね。
また、本堂横の鐘楼にある銅の鐘は1292年(鎌倉時代)に作られた国の重要文化財で、名工・物部国光が手がけた貴重なものだそうです。
西口エリアへ!ロマンスカーミュージアムと文化ゾーン
東口の歴史めぐりを一区切りにし、今度は駅の反対側である西口へ向かいます。西口を出てすぐの場所にあるのが、2021年にできた小田急初の本格的な鉄道ミュージアム「ロマンスカーミュージアム」です。館内には引退した歴代のロマンスカーがずらりと並び、座席に座れる車両や、新宿から箱根までの沿線を丸ごと再現した巨大ジオラマなどがあり、カフェも併設された賑やかな空間でした。
そこからペデストリアンデッキを5分ほど歩くと、銀色のドームが目を引く「海老名市立中央図書館」が見えてきます。2015年にリニューアルされた、蔦屋書店とスターバックスが一緒になったいわゆる「TSUTAYA図書館」です。壁一面に本がぐるっと円を描くように並ぶ吹き抜けは圧巻で、コーヒーを飲みながらつい長居したくなる静かでオシャレな空間でした。図書館の斜め前には1000席を超える大ホールを備えた「海老名市文化会館」もあり、このあたりは海老名の文化活動の拠点になっています。
JR海老名駅直結の巨大モール「ららぽーと海老名」
ペデストリアンデッキに戻り、動く歩道を抜けてJR海老名駅方面へ向かいます。JRの改札の先にあるのが、2015年に開業した巨大ショッピングモール「ららぽーと海老名」です。ららぽーとができる前は田畑が広がっていたそうですが、今はとにかく広くて人も多く、活気にあふれていました。奈良時代の史跡がある東口のビナウォークとはまた違った賑わいがあり、同じ駅でも東西で街ができた時期や魅力が異なるのが面白いですね。
まとめ
今回は海老名駅の周辺をぐるっと一周してきました。東口では奈良時代の史跡とビナウォーク、西口では鉄道と新しい大型モールと、一日で歴史も買い物ものんびりも全部楽しめる大満足の街でした。
一見何もないように見えて、古代の迫力を感じる国分寺跡は、特におすすめしたい不思議な感覚のスポットです。
交通アクセスも便利で、小田急線、相鉄線、JR相模線の3つの路線が集まるターミナル駅なので、新宿や横浜、小田原方面からも気軽にお出かけできます。ぜひ、次の休日は歴史と最新スポットが交差する海老名へ遊びに行ってみませんか?
