川崎市の副都心として発展してきた溝の口駅周辺を歩いてきました!
駅前の再開発で生まれたモダンな商業施設と、昔ながらの商店街や神社が共存する街。実際に歩いてみると、新旧の魅力が入り混じった、とても面白いエリアでした。
溝の口駅は2つの顔を持つ大ターミナル
溝の口駅は、東急田園都市線・大井町線の「溝の口駅」と、JR南武線の「武蔵溝ノ口駅」が隣接しています。改札を出るとすぐにもう片方の駅が見えるくらいの近さで、ペデストリアンデッキで直結しているので行き来もスムーズ。
渋谷や川崎、立川方面に直通できるアクセスの良さもあり、1日の利用者数は両駅あわせて30万人以上。田園都市線の中では渋谷に次ぐ利用者数とのことで、さすが大ターミナルといった雰囲気でした!
実際に歩いてみても、人の流れが途切れないほど賑わっていて、川崎市北部の中心地らしい存在感を感じました。
雨でも快適に移動できる「キラリデッキ」
改札を出てすぐ目の前に広がるのが「キラリデッキ」。大きな屋根付きのペデストリアンデッキで、東急とJRをつなぐ溝の口の玄関口です。
中央には「円筒広場」という丸い広場があり、川崎市の歴史的な治水施設「久地円筒分水」をモチーフにデザインされているとのこと。地域の歴史をさりげなく取り入れているのが面白いですね。
デッキはバスターミナルや商業施設とも直結しており、雨の日でも濡れずに移動できてとても便利。人通りも多く、地元の方に加えて買い物客や学生の姿も目立ちました。
さらに市制100周年を記念してステージが新設され、マルシェや音楽イベントなども開催されるそう。冬になるとイルミネーションで彩られるのも名物になっていて、季節ごとの表情も楽しめる場所です。
JR南武線「武蔵溝ノ口駅」
続いて立ち寄ったのはJR南武線の武蔵溝ノ口駅。川崎から立川までを結ぶ重要な路線で、東京南部を横断する通勤路線としても多くの人が利用しています。
駅構内は木目調の内装で温かみがあり、南武線の歴史を感じさせる雰囲気。実は1927年に開業した歴史ある駅で、当初は南武鉄道の駅としてスタートしたとのこと。昭和の鉄道ロマンを感じさせる背景を持っているのも魅力でした。
再開発の象徴「ノクティプラザ」
溝の口の再開発の象徴といえば「ノクティプラザ」。1997年に完成した駅直結の大型複合施設で、2棟に分かれたビルの中には、ファッションから雑貨、飲食店まで幅広いテナントが並んでいます。
中を歩いてみると、マルイやカルディ、無印良品、電器店やフードコートまでそろっていて、まさに「ここに来れば一通りそろう」便利さ。駅直結という立地もあって、平日昼間でも買い物客でにぎわっていました。
また、11階と12階には「川崎市高津市民館(ノクティホール)」があり、コンサートや演劇など文化イベントも開催されているそうです。駅前の商業施設にこうした公共ホールがあるのは珍しく、文化と生活が融合しているのを実感しました。
残念ながらこの日は屋上広場が閉鎖中でしたが、普段は市民の憩いの場として親しまれているそうです。
ノクティプラザ、再開発で誕生したシンボルとして、今でも街の顔になっているのを強く感じました!
文教堂 本店で本の世界に浸る
駅前のペデストリアンデッキを降りて数分歩くと見えてくるのが「文教堂 溝ノ口本店」。全国展開している文教堂の中心的な店舗で、4階建てのビルいっぱいに本や文具が並んでいます。
専門書の品揃えも豊富で、学習参考書や実用書まで揃っているので、学生から社会人まで幅広い人が訪れている印象でした。正面に描かれた大きな木のイラストが目を引き、ビルの外観自体もユニーク。周辺の商業施設とは一味違う存在感がありました。
建物内には子ども向けのプログラミングスクールも入っていて、新しい学びの場としての役割も担っているのが印象的でした。
活気あふれるポレポレ通り
溝の口の中心的な商店街といえば「ポレポレ通り」。名前はスワヒリ語で「ゆっくり」「のんびり」を意味していて、親しみやすい響きです。
全長250メートルほどの通りには100店舗以上が並び、週末には2万人が訪れるともいわれる賑やかなエリア。再開発で街並みは整備され、歩道も広く歩きやすくなっていました。
飲食店や娯楽施設がずらっと並び、昼間からにぎわう場所ですが、夜になるとさらに活気を増して仕事帰りの人たちでいっぱいになるそうです。昔ながらの雰囲気と新しい店舗が共存していて、歩いているだけで街の歴史と今を同時に感じられる通りでした。
久本神社で静けさに触れる
ポレポレ通りを抜け、線路を渡った先にあるのが「久本神社」。明治6年に地域の神社を合祀してできた神社で、御祭神は天照大御神。開運や縁結び、地域安全にご利益があるといわれています。
境内はコンパクトですが、鳥居や社殿はきれいに整備されていて、木々に囲まれた空間は街中とは思えないほど静か。ほんの数分前まで商店街の喧騒の中にいたことを忘れるくらい、落ち着いた時間が流れていました。
老舗カフェ「Farm」で絶品ドリア
ランチは久本神社の向かいにある「Farm」で。
洋食とドリアで知られる地元で有名な人気店だそうです。
開店5分前に到着しましたが、すでに行列ができていて期待が高まります。
ランチメニューの「カレークリームチキンドリア」を注文。大盛り無料でしたが今回は普通盛りをチョイス。
ランチにはサラダとスープ、ドリンクが付いてきます。
サラダはシャキシャキのレタスや玉ねぎに鮮やかなドレッシングがかかり、彩りも綺麗。
スープはやさしい味わいのコンソメ。
ドリアは表面のチーズがこんがりと焼けていて、香ばしい匂いが立ちのぼります。
スプーンを入れると熱々のソースがとろり。カレーの風味とクリームのまろやかさが見事に調和していて美味しい!
中には大きめにカットされたチキンがごろっと入っていて、玉ねぎの甘みが全体をまとめていました。
普通盛りでも十分なボリュームがあり、食べ終わる頃にはしっかり満腹。
食後にいただいたアイスコーヒーはスッキリした味わいで、濃厚なドリアの後にぴったりでした。
洗足学園音楽大学と「音楽の街」
Farmのすぐ隣には「洗足学園音楽大学」の広大なキャンパスがあります。年間200回以上の演奏会が開かれるという音楽大学で、クラシックからジャズ、アニメソングまで幅広いジャンルに対応しているとのこと。
最新鋭のホールや設備を備え、学生の音楽活動も活発。溝の口が「音楽の街」と呼ばれる理由の一端を実感しました。
西口商店街で昭和の空気を味わう
東口の再開発エリアとは対照的に、西口に広がるのは昭和の雰囲気を残す飲み屋街。細い通りに小さなお店がびっしり並び、夜は仕事帰りの人でにぎわうそうです。
昼間に歩くと静かですが、古い看板や建物がタイムスリップしたかのような気分にさせてくれます。駅の東口と西口でまったく違う顔を見せるのが、溝の口の面白さだと思いました。
溝口神社で街の歴史を感じる
駅北側にある「溝口神社」は、地域の総鎮守として親しまれている由緒ある神社。境内には樹齢500年を超えるケヤキや大クスノキがそびえ立ち、街中とは思えない自然に包まれています。参道を歩くと木漏れ日が差し込んでいて気持ちいい!
厄除けや縁結びのご利益があり、初詣や例大祭では多くの人が訪れるとのこと。まさに地域の「心のふるさと」という言葉がぴったりの神社でした。
カフェ ナドックでひと休み
散策の締めくくりに訪れたのは「カフェ ナドック」。1974年創業の老舗で、現在の店舗は2016年に移転してきたそうです。
店内は木目調のインテリアにレンガの壁が組み合わされ、ジャズが流れる落ち着いた雰囲気。
ゆったりとした時間が流れていて、常連のお客さんも多く見かけました。
この日は「水出しアイスコーヒー」を注文。深みのある苦味がしっかり感じられ、歩き疲れた体を心地よく冷ましてくれました。
散策の最後にぴったりの一杯ですね。
まとめ
今回の溝の口散策では、再開発で生まれた駅前の商業エリアと、昔ながらの商店街や神社の両方を楽しむことができました!
駅前は大きな商業施設が立ち並び、常に人で賑わっています。
一方で、少し歩けば老舗カフェや緑豊かな神社の落ち着いた空間に出会える。
そのコントラストこそが溝の口の魅力だと感じました。
アクセスの良さも抜群で、渋谷や川崎、立川まで一本で行ける便利さも魅力。
散策すればするほど、街の多彩な表情に触れられる溝の口でした。
再開発と歴史が入り混じる街「溝の口」。歩いてみると、その多彩な表情にきっと驚くはずです!